星空写真用ソフトフィルター Pertial Soft Focus Filter導入
- takunc54

- 2021年4月5日
- 読了時間: 4分

こんにちは!
今回は、星空撮影用ソフトフィルター Pertial Soft Focus Filterの紹介です。
私はKANIというメーカーの角形フィルターを使っています。

こういう形のフィルターホルダーをレンズの前に装着して使います。

メジャーな使いかたとしては、ハーフNDを用いた使いかたです。

一般的には、写真のように上下の輝度差が大きい時にハーフNDを使うために角形フィルターを使うことが多いです。
角形であることで、ハーフNDの境界線を任意の位置で調節できるのがメリットです。
また、フィルター効果を水平だけでなく斜めにかけることができるのもメリットです。
アダプターを使うことでレンズごとにサイズを合わせて買い足す必要がないのもいいです。
フィルターを何枚も買ったら出費が大変ですからね。
難点は、レンズにアダプターを装着してフィルターホルダーを取り付ける手間が面倒だということですかね。
本題に入りますが、このフィルター効果を任意の幅でかけられるメリットを生かして星空撮影でのソフトフィルターはないものかと思っていました。
星の撮影では、ソフトフィルターで小さな星を滲ませて大きく写すと印象的な写真になることからソフトフィルターを使うことが好まれています。


サンプル写真はソフトフィルターだけでなく、光害カットフィルターもかけているので露出が少し変わってしまっていますが、星の大きさが大きくなっているのがお分かりいただけると思います。
しかし、ひとつ問題があります。
それは星空以外の部分もソフト効果がかかってしまい、地上の風景の描写が甘くなってしまうのです。
そこで、ハーフNDのように効果が欲しい部分だけかかるようにフィルターの半分だけソフト効果がかかるものがあればいいのではないか?というリクエストがメーカー側にあったようで、KENKOが製品化しています。
しかし、星空撮影の場合はサンプル写真のように地上風景と星空の比率は50対50ではありませんね。
そこで、KANIフィルターは上部70%にソフト効果が入り下部30%が透過するフィルターを開発してくれました。

こんな感じですね。
このフィルターはソフト効果の部分と透過部分の境界線のつくりに相当苦労されたようで、商品開発のアナウンスがあってから製品化されるまで1年以上かかりました。
製品化されてからもずっと品薄が続き、結局私が手にしたのは発売から1年後の先月でした。
で、先日やっと試す機会がありまして撮影できました。


これも光害カットフィルターを併用しているカットなので微妙に露出が変わってしましましたが、イメージとしてはこんな感じです。
また、ソフトフィルターにはもうひとつ重要なポイントがあります。
それは、「適度なソフト効果」です。
ソフト効果で星が滲むからと言って、効果が強すぎて不自然になってしまうのは不本意です。
KANIのPertial Soft Focus Filterは「適度なソフト効果」になっており、自然な感じになるのも気に入っている点です。従来製品ではソフトフィルターが強くかかりすぎ、ちょっと不自然な感じになりやすかったのです。ケンコーでも「適度なソフト効果」を実現したソフトフィルターを近年発売し始めています。
ケンコー製品について以前書いた記事↓
このフィルターを使うことで、桜と天の川、雲海と天の川、山と天の川といったシチュエーションで威力を発揮しそうです。
唯一導入のハードルは「価格」かもしれません。ケンコーなど一般的なフィルターが5千円前後で入手できるのに対し(ハーフソフトでも1万円位)、約2万円となっていることでしょうか。ホルダーをお持ちでない方はホルダー約2万円も必要となります。私は他に角形のハーフNDや光害カットフィルターなどを所有していますのでホルダーは高価でも効率よく使えると判断しています。
※2021年4月現在品薄で5月以降に入荷予定とのこと。
私はこのソフトフィルターと状況に応じて光害カットフィルター(LPRF)を併用しています。
LPRFについてはこちらの記事↓
今回は、星空撮影用ソフトフィルター Pertial Soft Focus Filterの紹介でした。




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